【初心者講座4】クラシックギターの楽譜の読み方

クラシックギターの楽譜

クラシックギターの楽譜を見たことがありますか? 五線譜でト音記号を使います。

クラシックギターの楽譜(ロマンス)

各音符の近くに数字や英文字が書いてあるのが特徴です。これは指を表しています。0~4の数字は左手の指、英文字( p-i-m-a ) は右手の指です。

指の記号、番号を覚えよう

<左手>ポジションを押さえる方の手です。
1=人差し指、2=中指、3=薬指、4=小指、0=開放弦。親指で押さえることはありません。

<右手>スペイン語の頭文字 ( p-i-m-a )で表します。plugar=親指、=indice=人差し指、medio=中指、anular=薬指。小指はあまり使いません。

指の記号と番号

弾いてみよう<1>

下の譜面<1>を見てください。ハ長調の音階、ドレミファソラシドです。

ハ長調音階の楽譜(指番号つき)
譜面<1> ※〇で囲まれた数字は弦を表しています。つまり、⑤=5弦です。

<右手> m と i が交互に書かれていますから、中指と人差し指で交互に弾きます。

<左手> この譜面のとおりに、ド=3(薬指)、レ=0(押さえない)、ミ=2(人差し指)、ファ=3(薬指)…のように押さえて弾いてください。押さえやすい並びになっているはずです。ポジションを覚えていない人は下の図を参考にしてください。

ドレミファソラシドのポジション

弾いてみよう<2>

先ほどのドレミファソラシドは単旋律。歌でいえば1つの声、独唱です。ギターでは複数の声(パート)を一緒に弾いてソロが楽しめます。ピアノもそうですね。

ピアノの場合、右手でメロディー、左手で伴奏を弾くことが多く、楽譜も右手と左手の二段組みになっているのでわかりやすいです。

ギターの場合は右手の4本で弾き分けなければなりません。楽譜も1段だけなので、そこから声部(パート)をちゃんと読み取らなければなりません。

ソロ(独奏)の楽譜

まずは下の譜面<2>を見てください。

二声の楽譜
譜面<2>

何気ない譜面ですが、声部(パート)が2つあることに気づいたでしょうか? ポイントはト音記号の横にある拍子記号(4分の2)です。

拍子記号の意味

拍子記号の意味を知っていますか? 拍子記号は「1小節の中に何分音符何個分入っているか」を表しています。分母(下)が音符の種類、分子(上)が数。4分の3だと「1小節の中に分音符が3個分」です。

拍子記号4/4 3/4 2/4

ソロ(独奏)の楽譜の声部分け

譜面<2>をわかりやすいように高音部(メロディー)と低音部(バス)に色分けしました。

二声の楽譜(高音部・低音部別)

まず高音部だけ見てください。1小節の中に四分音符が2個分あります。次に低音部も見てください。こちらも四分音符が2個分。つまりどちらのパートも4分の2拍子です。

弾くときは、二人のパートになりきり、高音部をメロディーらしく、低音部(バス)はちゃんと音の長さどおり伸ばして弾くことが大切です。

映画「禁じられた遊び」

ところで、このページの最初の譜面は「禁じられた遊び」のテーマ曲、愛のロマンスの冒頭の部分です。

後半は難しいですが、前半は開放弦も多く弾きやすいので、弾ける方も多いのでは?ただ、メロディーと低音部に加えて、内声部もあり、曲としてちゃんと弾くにはかなりの難曲です。いい曲ですね!

せつない映画です。ナルシソ・イエペスが奏でる数々のギター曲が涙を誘います。もし見ていない人がいたら、必見!