ヨーロッパのクリスマス

フランス アルザス地方のクリスマスマーケット

かつて住んでいたアルザスはマルシェ・ド・ノエル(クリスマスマーケット)がとても有名。リクヴィル村には1年中、クリスマスグッズを売っているお店すらありました。

この時期、空はいつも暗くて、いつまでたっても夜が明けない、、、明けてもカラッと晴れないし、暗くて寒い。東京の冬の青い空が本当に恋しかったものです。

そんな中で行われるクリスマスマーケットだから、ぽつぽつと灯りがともった屋台がより暖かく感じられます。何を求めるでもなくそぞろ歩く。 旅行客は多いものの、都会の喧騒とは程遠い、静かで穏やかなマーケットです。

売っているものは、お菓子、キャンドル、雑貨、クリスマスオーナメントなどなど、いろんなもの。

そして芯から冷え切った体を温めてくれるのが、スパイスたっぷりのホカホカのヴァンショー(ホットワイン)です。日本でも初詣のときの甘酒って最高においしいですね。

ワインを飲みながら、またいろいろ見て回る。楽しかったなぁ。 今年2021年はやってるみたい。コロナなんかぶっ飛ばしてほしい。

クリスマスの飾りつけ

クリスマスの飾りつけはツリーだけではありません。イエスが生まれた場面のミニチュア模型<クレーシュ>もよく目にしました。

その登場人物は、 聖母マリア、その夫ヨセフ、生まれたばかりのイエス。 それから、最初にお祝いに駆けつけた羊飼い、天使。さらに、1月6日に星に導かれてやってきた東方の三博士。

教会の中や街かどに飾られています。日本のおひな様のように家でも飾るらしく、赤ちゃんのイエスは25日の深夜に飼い葉おけの上に寝かせ、東方の三博士は1月6日に飾るんだそうです。ちなみに1月6日は<エピファニーの日>。最近は日本でもガレット・デ・ロワを食べる日として知られてきました。

ノートルダム大聖堂

ノートルダムといえば、火事のあったパリの大聖堂を思い浮かべるかもしれませんが、アルザス地方のストラスブールにもあります。Notre-Dame(ノートルダム)はフランス語で聖母マリアのことですが、文字通り訳せば、Our Lady(私たちの貴婦人)です。なるほど!

クリスマスの時期の大聖堂にはもちろんクローシェが飾られています。それに加えて、聖母の生涯が描かれたタペストリーがずらりと壁に飾られます。

受胎告知、イエスの誕生、東方の三博士の礼拝… モチーフの意味がわかれば、芸術はもっと楽しめそうです。

<ストラスブールのクリスマス---大聖堂のタペストリー>(仏語)